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令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)05

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令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)05

【正答番号:

 

<この内容の解説者>

ぎじゅやま
ぎじゅやま

【経歴】元軸受メーカー技術者。現在は、自動車部品メーカー技術者。技術士一次試験(機械)合格。

【専門】軸受、材料力学、金属材料(熱処理)

<問題>

長さlの片持ちはりに対して,図(a)のように自由端(A点)に集中荷重Pを作用させる場合と,図(b)のように単位長さあたりqの等分布荷重を作用させる場合を考える。両者の最大曲げ応力が等しいとき,Pとqの関係として,最も適切なものはどれか。

①\(P=4ql\) ②\(P=2ql\) ③\(P=ql\) ④\(P=\frac{ql}{2}\) ⑤\(P=\frac{ql}{4}\)

【正答番号:④】

出典元: 公益社団法人日本技術士会

解説

材料力学の問題です。まず、下記の曲げ応力の公式を思い出しましょう。

\(\sigma=\frac{M}{Z}\)・・・①

M・・・曲げモーメント

Z・・・断面係数

 

問題文から最大曲げ応力が等しいので、集中荷重Pを負荷したときと等分布荷重qを作用させた時の最大曲げ応力を求めましょう。

片持ちはりの最大曲げモーメントは、固定端で発生します。

【集中荷重が作用 図(a)】

\(最大曲げモーメントM_a=Pl\)

\(最大曲げ応力\sigma_a=\frac{M_a}{Z}=\frac{Pl}{Z}\)・・・②

※片持ちはりの断面係数は、Zとする。

 

【等分布荷重が作用図(a)】

\(最大曲げモーメントM_b=\frac{ql^2}{2}\)

\(最大曲げ応力\sigma_b=\frac{M_b}{Z}=\frac{ql^2}{2Z}\)・・・③

※片持ちはりの断面係数は、Zとする。

 

最大曲げ応力が等しいので、②、③式より

\(\sigma_a=\sigma_b\)

\(\frac{Pl}{Z}=\frac{ql^2}{2Z}\)

\(P=\frac{ql}{2}\)

 

よって、正解は「④」です。

 

この問題で問われていることは?

片持ちはりの曲げモーメントと曲げ応力の関係を理解しているか。

令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)04と同様に、どこにどれくらいの力が作用するか推測できるようになっておいた方がいいですね。

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