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令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)17
令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)17
【正答番号:④】
【正答番号:④】
<この内容の解説者>
【経歴】元軸受メーカー技術者。現在は、自動車部品メーカー技術者。技術士一次試験(機械)合格。
【専門】軸受、材料力学、金属材料(熱処理)
<問題>
以下の1自由度振動系の中で, 固有振動数が最も高くなるものとして, 最も適切なものはどれか。ただし, すべてのばねのばね定数は\(k\), 質量は\(m\)である。
①
②
③
④
⑤
【正答番号:④】
出典元: 公益社団法人日本技術士会
解説
機械力学の問題です。まず、固有振動数の公式を思い出しましょう。
\(\displaystyle 固有振動数\omega=\frac{1}{2\pi} \sqrt{\frac{k}{m}}\)・・・①
\(k\)・・・ばね定数
\(m\)・・・質量
①式より、ばね定数が大きいと固有振動数が高くなります!
次に、直列接続のばね定数の合成と並列接続のばね定数の合成を思い出しましょう。
1)直列接続のばね定数の合成

合成のばね定数を\(K\)とすると、
\(\displaystyle \frac{1}{K}=\frac{1}{k_1}+\frac{1}{k_2}=\frac{k_1+k_2}{k_1k_2}\)
\(\displaystyle K=\frac{k_1k_2}{k_1+k_2}\)・・・②
2)並列接続のばね定数の合成

合成のばね定数を\(K\)とすると、
\(\displaystyle K=k_1+k_2\)・・・③
では、①から確認していきましょう。
①・・・ばね1つ
ばね定数は、\(k\)
②・・・ばね2つが直列接続
②式より合成したばね定数は、
\(\displaystyle K=\frac{k\times k}{k+k}=\frac{k^2}{2k}=\frac{k}{2}\)
③・・・ばね2つが並列接続
下図のように、並列接続と考えることができます。

よって、③式より合成したばね定数は、
\(\displaystyle K=k+k=2k\)
④・・・並列接続したばね2つと1つが並列接続
下図のように、並列接続と考えることができます。

よって、③式より合成したばね定数は、
\(\displaystyle K=2k+k=3k\)
⑤・・・ばね1つと直列接続したばね2つが並列接続
下図のように考えることができます。

まず、②式より直列接続のばね定数の合成を求めると、
\(\displaystyle K_1=\frac{k\times k}{k+k}=\frac{k}{2}\)
あとは、並列接続なので、
\(\displaystyle K=k+K_1=k+\frac{k}{2}=\frac{3}{2}k\)
合成したばね定数が一番大きいのは、④の\(3k\)となります。
よって、正解は「④」です。
この問題で問われていることは?
この問題で問われていることは?
ばね定数の合成を理解しているか。
実際の製品は、問題のように単純にばねが接続されているだけではありませんが、接続の仕方によって合成のばね定数が違うことを覚えておきましょう。




