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軸受(ベアリング)の転動体には玉やころがあるけど何が違うの?
軸受(ベアリング)の転動体には玉やころがあるけど何が違うの?
許容荷重は 玉<ころ です。
許容荷重は 玉<ころ です。
<この内容の解説者>
【専門】軸受、材料力学、金属材料(熱処理)
<詳細解説>
軸受には、転動体が玉でできている玉軸受ところでできているころ軸受があります。
今回は比較しやすいようサイズが同じ下記軸受を対象とします。
<玉軸受>品番6204・・・内径\(\phi20 mm\), 外径\(\phi47 mm\), 幅\(14 mm\)
<ころ軸受>品番NU204・・・内径\(\phi20 mm\), 外径\(\phi47 mm\), 幅\(14 mm\)
各軸受のリンク先(ミスミHP)を確認すると、基本動定格荷重はころ軸受の方が大きいため許容荷重は「玉<ころ」ですね。
<玉軸受>12800N
<ころ軸受>25700N
この差について、下記に示させていただきます。
1. 転動体数の違い
同じサイズの場合、ころ軸受の方が転動体を多く入れることができます。そりゃ転動体が多い方が許容荷重が大きくなりますよね。
組み立て方法の違いがあるからなんです。
玉軸受(品番6204)は、内外輪の間に玉をつめて組み立てますがころ軸受(NU204)は外輪にころを組みつけていきます。
2. 内外輪との接触面積の違い
玉は点接触ですが、ころは線接触となります。
軸受は、内輪と転動体と外輪で荷重を受けます。荷重を受ける面積が大きい方がより多くの荷重を許容することができます。
ここで追加知識
ここで追加知識
価格差も重要!
先ほどの各軸受のミスミ価格を見てみると下記です。(2023年1月3日時点)
<玉軸受>275円
<ころ軸受>1,463円
全然違いますよね。コストを考慮して選びたいところです。
玉軸受で事足りるならいいのですが、なかなかそうもいかないことがあったり・・・。
大量購入すれば安くなるので、どれだけ生産できるかもポイントですね。