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令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)20

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令和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)20

【正答番号:③】

 

<この内容の解説者>

ぎじゅやま
ぎじゅやま

【経歴】元軸受メーカー技術者。現在は、自動車部品メーカー技術者。技術士一次試験(機械)合格。

【専門】軸受、材料力学、金属材料(熱処理)

<問題>

下図の1自由度振動系において,質量\(m\) が10kg, ばね定数\(k\)が1000N/m,減衰係数\(c\)が20Ns/mのとき, 減衰比として, 最も近い値はどれか。

① 0.01

② 0.02

③ 0.1

④ 0.2

⑤ 0.5

和2年度技術士第一次試験問題解答(機械)20

【正答番号:③】

出典元: 公益社団法人日本技術士会

 

解説

機械力学の問題です。減衰係数および減衰比について思い出しましょう。

 

\(\displaystyle 減衰比\zeta=\frac{c}{c_c}\)

\(c\)・・・減衰係数

\(\displaystyle c_c=2\sqrt{mk}\)・・・臨界減衰係数

\(m\)・・・質量

\(k\)・・・ばね定数

 

上記より、問題文の条件を使うと、

\(減衰係数c=20\)

\(臨界減衰係数c_c=2\sqrt{10\times 1000}=2\times 100=200\)

\(\displaystyle 減衰比\zeta=\frac{20}{200}=0.1\)

 

よって、正解は「③」です。

 

この問題で問われていることは?

臨界減衰や減衰比を理解しているか。

車には、乗り心地を良くするため、サスペンション(ショックアブソーバーやばね)が付いています。路面の凹凸による振動をばねで吸収し、ショックアブソーバーで車内にいるドライバーまで伝わらないようにしています。
最高の乗り心地をもたらすため、最適な減衰係数とばね定数の組み合わせを追及しています。

 

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